逓倍回路
スリットディスクの分解能を2~100倍にすることができる回路を搭載しており、高分解能化・高速対応化が可能。
逓倍回路を搭載した場合でも、A・B相の位相差を利用した外部4逓倍が可能。
中空軸タイプ
エンコーダの回転軸に穴が開いているタイプのこと。カップリングが不要で省スペース化、誤差成分の低減などメリットが多い。
矩形波
エンコーダ内蔵のスリットディスクに応じた分解能が出力される。エンコーダの外径によって分解能の上限は制限され、外径が大きければ多いほど分解能は多くできる。
分解能
1回転当たりのパルス数のこと。
スラスト荷重
エンコーダの軸にかける負荷のうち、軸方向にかかる負荷のこと。
ラジアル荷重
エンコーダの軸にかける負荷のうち、軸に対して横からかかる負荷のこと。
許容回転数
エンコーダの機械的な最高回転数のこと。許容回転数以上で使用すると、ベアリングのグリスが飛散するなど、不具合の要因となりうる。
シリアル伝送
アブソリュートエンコーダにおいて、多ビットデータを同時に出力する通常のパラレル出力に対し、データを時系列的に1つの伝送ラインから出力する方式。省配線を目的として行われる。信号を受けた側でパラレル信号に変換して使用することが多い。
最高応答周波数
エンコーダが出力できる最大の信号周波数。例えば、最高応答周波数が100KHz、分解能が5,000P/Rのエンコーダの場合、1,200rpmまで安定した出力を得ることができる。
デューティ比
1パルスを100%としたとき、立上りから立下りまでと立下りから立上りまでの比率のこと。50%が理想。
出力相
インクリメンタル式の場合の出力信号数。主に3相出力(A相、B相、Z相)や2相出力(A相、B相)がみられる。Z相は1回転に1回出力する原点用の信号。
グレイコード
番地の切り替わり時、1ビットのみしか変化しないコード。複数のbitが変化する純二進コードに比べて読み取りエラーが少ないことが特長。
純二進コード
二進数を用いて番地を表現する方式。純二進コードは番地の切り替わりタイミングで1つ以上の符号が切り替わるため、符号の読み違いが発生する。ある1桁を読み間違えた場合、純二進コードは大きく離れた位置の符号になってしまうのに対し、グレイコードではせいぜい隣の符号になる程度。
したがって、通常アブソリュート形ロータリエンコーダにはグレイコードが用いられている。
コンプリメンタリ出力
出力にNPNとPNPの2つの出力トランジスタをもつ出力回路。出力信号の「H」、「L」に応じて、2つの出力トランジスタが交互に「ON」、「OFF」の動作を行う。コンプリメンタリ出力は、出力電流の流れ出し、流れ込みの両方の動作がある。信号の立ち上がり、立ち下りの速度が早いのが特徴で、コードの長距離延長が可能。オープンコレクタ入力機器(NPN、PNP)への接続が可能。
ラインドライバ出力
高速、長距離伝送用の専用ICを用いた出力方式で、RS422-A規格に準拠したデータ伝送方式。信号が差動の2信号として出力されるため、ノイズに強い。ラインドライバで出力された信号を受信するのには、ラインレシーバと呼ばれる専用ICを用いる。
オープンコレクタ出力
エンコーダの内部出力回路にプルアップ抵抗がなく、プルアップ抵抗は外部で接続します。エンコーダのケーブルは10m程度は延長可能。主にPLCなどに接続されることが多い。
電圧出力
一般的なパルス出力タイプ。電源電圧に従ってHI側の出力電圧が変わる。データロガーなどに接続されることが多い。対ノイズ性は最も低く、伝送距離も数m以内。
出力回路
ロータリエンコーダの出力回路は主に電圧出力、オープンコレクタ出力、ラインドライバ出力、コンプリメンタリ出力があり、それぞれ伝送距離や耐ノイズ性、電源電圧、受け側回路の指定などにより選定する。
ロータリエンコーダ
回転の機械的へに料を電気信号に変換し、位置、速度などを検出するセンサ。
インクリメンタル
軸の回転変位量に応じて、相対的な値(変化角度)を出力するタイプ。電源が遮断された際は遮断前の値は記憶できないため、原点復帰が必要となる。
マルチターンアブソリュート
アブソリュートエンコーダの中で、1回転内の番地と何回転目か(多回転計数)をも出力するタイプのこと。多回転計数の保持方式は、機械式、バッテリバックアップ式(内臓、外付け)、ウィガントワイヤ方式がある。
アブソリュート
回転角度を、相対的な値(変化角度)ではなく、絶対的な値(現在角度)として出力するタイプ。エンコーダの電源が遮断され、再投入時に現在番地を出力することができる。一般に1回転の中の角度を出力するタイプのことを「シングルターンアブソリュート」、何回転目かをも出力するタイプは「マルチターン(多回転)アブソリュート」と呼ぶ。マルチターンアブソリュートについてはこちら。
絶対位置
過去の位置を参照しないで、空間内の位置を完全に記述する位置情報です。
応答性
電子装置などに於いて、制御システムへの入力信号に対して出力信号が対応する速さのことです。
サーボドライバーの応答性は一般に周波数特性で表示され、その値が高いほど制御システムの動特性が良いです。
PWM
PWM(Pulse Width Modulation)とは、半導体を使った電力を制御する方式の1つです。
オンとオフの繰り返しスイッチングを行い、出力される電力を制御します。
一定電圧の入力から、パルス列のオンとオフの一定周期を作り、オンの時間幅を変化させる電力制御方式をPWMと呼び、早い周期でスイッチングを行うことでオンのパルス幅に比例した任意の電圧が得られます。これは、半導体がオンとオフ状態が最も損失が少ない(中間状態は損失多い)ことを利用した電力制御方式です。
PWMは、優れた制御性と、高効率が特長で、インバーター回路で広く使われている技術です。ブラシ付きDCモーターの回転制御にも使われています。
インバーター回路にて、PWM制御のオンの時間幅(デューティー)を周期的に変化させることにより、モーター駆動に最適な正弦波の交流電圧を作ることができます。
溜りパルス
ACサーボドライバに入力される指令パルスと、ACサーボモーターに内蔵されたエンコーダからモーターの回転量に応じて出力されるフィードバックパルスとの差のパルスです。
機械には慣性(GD2)があるため、位置決めユニットの速度指令をそのまま出すと機械が遅れて追従できない。そこでサーボモータの場合は、速度指令のパルスを偏差カウンタに溜めておいて遅らせる方法をとる。その溜められたパルス。
停止するときには偏差カウンタが全部吐き出して0になる。
正確にはフィードパルスとフィードバックパルスの差が溜りパルス。
サーボパラメータ
接続しているサーボモータの仕様や機械の制御方式により決まるデータで、各軸ごとに設定します。パラメータは初期値を持っているので、各軸の制御条件に合わせて変更する。
ユーザパラメータ
サーボアンプの制御モードや電子ギヤ、速度等の基本的な設定を行うパラメータ。
プロトコル
複数対象間のデータのやり取りを確実に行なうための手順です。
インバータ
半導体を用いた電力変換装置です。
直流→交流の場合はDC-ACインバータです。
交流を直流に変換するAC-DCコンバータとの組み合わせで、任意の電圧・周波数に変換することができます。
インバータ回路を形成する。
回生エネルギー
モータが発電機となって電力を発生することです。
減速時や外力や重力により加速される時に発生し、サーボドライバの回生吸収能力を超えないよう設計します。
サーボドライバ
サーボモータとセットで使用し、サーボシステムを構成します。
PLCなどからの指令に従い、モータを駆動し、エンコーダなどの信号を受けてフィードバック制御を行います。
EtherNet/IP™
イーサネットを使用したオープンネットワークです。
コントローラレベルのネットワーク、デバイスレベルのネットワークのどちらにも対応でき、汎用Ethernetと混在して使用することができるネットワークです。
Motionnet
日本パルスモーターが提唱する高速シリアル通信システムです。
独自に開発した4種類のデバイスG9000シリーズをベースとして、通信速度20Mbpsのシリアル通信により、FA分野に求められている入出力制御、モーター制御はもちろんのこと高速性を生かしたCPUエミュレーション、メッセージ通信までもがリモート操作できるトータル省配線システムです。
省配線システムのMotionnet®は、国際標準規格SEMIスタンダードのネットワーク通信スタンダードSEMI E54「Sensor / Actuator Network Standard」として認められました。
Ethernet
主に室内や建物内でコンピュータや電子機器をケーブルで繋いで通信する有線LAN(構内ネットワーク)の標準の一つで、最も普及している規格。
米国電気電子技術者協会(IEEE アイ・トリプル・イー)により、仕様が標準化されている。
標準規格名:IEEE 802.3
RS-485 【TIA/EIA-485】
RS-422の後継規格です。低遅延でリアルタイム制御に向いているため主に産業機器で利用されます。
RS-422
「平衡デジタルインターフェース回路の電気的特性」を決める技術標準の事です。
公式呼称はEIA-422 。
SPI(Serial Peripheral Interface)
クロックに同期させてデータの通信を行う
同期式シリアル通信のひとつで,E2PROMやセンサとのデータ通信によく使われています。
米国モトローラ社(現フリースケール社)が提唱した、3線 or 4線の同期式シリアルインターフェース。
マイコンと周辺デバイスの接続によく使われる。パラレル通信に比べて低速だが、配線が少ない
SPIでは,クロック(SCLK),データ入力(SIN),データ出力(SOUT)および
チップセレクト(CS)の4本の信号線を用いて通信します。
クローズドループ制御(フィードバック制御)
位置決め制御方式の一種です。
制御装置からの出力信号によって制御された機械の移動量あるいは速度のデータを制御装置にフィードバックし、入力値と出力値を常に比較し両者を一致させるように全体の操作量を調整する制御です。
フィードフォワード制御
自動制御の方式のひとつです。
制御系に入ってくる指令値や外乱を検知し、その影響が及ぶ前にこれを打ち消します。
フィードバック制御に付加してより高性能化をはかる場合に用いられます。
位置制御
サーボ機構の目標値が位置または角度である場合を位置制御と呼ぶ。これらの角度をフィードバック制御することを姿勢制御(posture control)という。
電圧制御
電圧を上下させることにより回転速度を上下します。最も基本的な制御方法です。
トルク制御
モータの発生トルクを入力のトルク指令値と一致させ、トルクの制御を行うことです。
モータの電流とトルクは比例するため、モータの電流を制御することによってトルク制御を行っています。
速度制御
電圧を制御することによりモータの回転速度を制御します。DCモータは印加電圧に比例して速度と拘束トルクが変わるので、印加電圧を変化することにより希望する速度に設定できます。
内部設定速度制御
パラメータに指定された速度によって、モータを速度制御する機能です。
制振制御
剛性の低いメカや装置の先端が振動するようなメカを使用する場合の振動を低減する機能です。
ゲイン切り替え機能
ゲインを切り換えることができる機能です。回転中と停止中のゲイン
を切り換えたり、運転中に切換え信号を使用してゲインを切り換える
ことができます。
位置偏差
指令位置と現在位置との偏差をエンコーダパルス換算にて表示します。
現在位置
モータの現在位置をエンコーダパルス換算にて表示します。
指令位置
モータへの指令位置をエンコーダパルス換算にて表示します。
非常停止トルク
異常検出時にパラメータで設定したトルクで停止します。
フリーラン
モータをサーボオフ状態にし、惰性回転させることです。
絶対位置決め
過去の位置を参照しないで、空間内の特定の位置に装置や資材を直接移動することです。
偏差カウンタ
偏差カウンタはドライバ内部で入力パルスとフィードバックパルスの偏差を計数する働きがあります。パルスがドライバに入力されると、カウンタにはパルスが積算され(たまりパルス)モーターが回転するとフィードバック信号により、カウンタのたまりパルスを減算し、たまりパルスが0になるように位置決め制御を行います。
絶対値指令
原点を基準とした指令値で移動量を指令します。
したがって、原点にいるとき以外は移動量と指令値とが、異なった値となります。
インクリメンタル指令
現在いる位置から目標位置の間の移動量を指令します。
位置ループゲイン
位置ループゲインが低いと立ち上がり、立ち下がりがゆるやかで位置決めの時間が長くなります。
位置ループゲインが高いほどサーボの追従性がよくなり位置決め速度が上がりますが、高くしすぎるとオーバーシュートして乱調となったり、ハンチングを起こしたりします。
位置指令フィルタ機能
指令パルスに対して、 選択されたフィルタでソフトスタート処理を行い、緩やかに加速減速させる機能です。
位置指令フィルタ時定数設定でフィルタの特性を選択します。
指令パルス(コントローラ)に加減速機能がないとき、指令パルスの周波数が急激に変化し、 機械が加減速時に振動するとき、電子ギヤ比の設定が大きい時に使用します。
トルク制限
モータの出力トルクを制限する機能です。
一定の力で機械(可動部)をワークなどに押しつけたいとき(曲げ機械など)、機械系に過大な力・トルクを加えないようにして、モータおよび機械系を保護したいときなどに使います。
サーボドライバ
サーボモータとセットで使用し、サーボシステムを構成します。
PLCなどからの指令に従い、モータを駆動し、エンコーダなどの信号を受けてフィードバック制御を行います。
電子ギア
指令パルスに電子ギヤ比をかけたパルス数によって、モータを回転させる機能です。
同期させたい2つのラインの位置/速度を微調整したいとき、指令パルス周波数が低い位置制御コントローラを使うとき、1パルスあたりの機械の移動量を、たとえば0.01mmのように設定したいときに使います。
回生エネルギ吸収
サーボドライバは、モータ減速時などに発生する回生エネルギを、ドライバ内部のコンデンサにより吸収します。
内部コンデンサで吸収しきれない場合は、内部回生抵抗により吸収します。
セーフトルクオフ機能
セーフトルクオフ(STO)機能とは、セーフティコントローラやセーフティセンサなどの安全機器からの入力信号によってモータ電流を遮断し、モータを停止させる機能です。
外乱オブザーバ機能
外乱トルク推定値を用いることで、外乱トルクによる影響を減らし、振動を低減します。
ノッチフィルタ
特定の周波数の成分をなくすフィルタです。
ノッチフィルタで共振ピークを抑制することで、ゲインをより高く設定したり、振動を低減したりすることができます。
マニュアルチューニング
ゲイン調整方法の1つです。動作パターンや負荷条件などの制約によりオートチューニングできない場合や、個々の負荷に合わせて最高の応答性を確保したい場合などに、マニュアルチューニングを行います。
リアルタイムアートチューニング
機械の負担イナーシャをリアルタイムに推定し、その結果に応じたゲインを自動的に設定して機械を動作させます。同時に適応フィルタを有効にして動作させると、共振や振動を定価させることもできます。
原点復帰動作
動作モードの1つで、原点位置まで移動します。機種によりいろいろな原点復帰方法があります。
位置決め
ある点から決められた次の点まで移動すること。
位置指令を出す位置決めユニットと動力としてサーボモータ、ステッピングモータを使う。
サーボオン
サーボアンプの入力信号の一つ。
サーボアンプは、サーボオン(SON)信号がONになるとサーボモータに通電し、制御を開始する。
リニアエンコーダー
変位センサの一種で、エンコーダーヘッドとスケールが構成され、光電信号や電磁誘導などを利用して直線変位量を電気信号に変換しています。
通常、インクリメンタル式とアブソリュート式のエンコーダータイプがあります。
インクリメンタル式の場合、出力信号はA相とB相信号及び原点信号があります。
A相とB相信号は位相差90°があり、その出力波形は正弦波或いは矩形波です。
有効ストローク
シャフトの両端の支持部長と可動子自身の長さを減算して、シャフトモーターの可動子を駆動し移動できる距離です。
分解能
リニアエンコーダーが測定出来る物理量の最小単位です。
フィードバックスケール
リニアエンコーダーは位置や速度のフィードバック信号として、NC工作機械等の負荷側に取り付けて、完全負帰還制御が可能です。
シャフトモーターの位置・速度・推力のフルクローズ制御による高精度・高応答なサーボ制御システムを構築できます。
デジタルホールセンサー
ホール効果を利用した磁電変換センサーであり、磁界を検出しデジタル信号を出力します。
主に回転検出や位置検出などの用途に使用します。
ホールICと呼ばれる場合もあります。
定格電流
定格電圧を印加した時の巻線に流れる電流です。
シャフトモーターの場合、定格推力を出力でき、モーターコイルの温度上昇も仕様に定められた温度を超えない電流値です。
定格推力
シャフトモーターが連続して出力出来る推力です。
速度ムラ
速度ムラは一定速で運転するとき速度が変動しているということです。
通常、パーセントで変動の割合を表します。
また、速度安定性も呼ばれる場合があります。
速度変動率
シャフトモーターの負荷条件が変化した時、速度が変動する割合です。
外部電圧や温度が変化した時、速度変動率を評価するケースもあります。
測定方法としては、負荷に対する変動率を測定する場合、シャフトモーターを無負荷で速度を設定し、
定格負荷を加えたときの速度の変動の割合を測定します。
速度制御
カスケード制御系に於ける一つのマイナーループで、目標速度に対して、対象負荷を動かしたり加減速させたりする速度を制御することです。
負荷が変動した場合でもすばやく応答するには、速度制御の高い周波数が要求されます。速度周波数が高いほど制御システムの高応答性を得られます。
制振制御
剛性の低いメカや装置の機械共振を低減するための機能です。
一般にノッチフィルターを使い、機械毎に異なる共振点のデータを予めサーボドライブにパラメーターとして設定することにより、そのポイントで発生する機械共振を低減することができます。
推力制御
シャフトモーターを動的に反応させるため、できるだけ速く、位置制御や速度制御の補正に必要な推力を制御することは必要です。
そのため、推力制御ループの周波数は制御システムでは最も高いです。
また、負荷が変化しても指示された推力または電流で追値制御を正確に行えます。
シャフトモーター
空芯ステンレスパイプにマグネットを積層したシャフトと円筒状に巻いたコイルという構造で、
巻線に電流を流し動作制御をおこない、電磁力をダイレクトに直線運動へ転換できるリニアサーボモーターです。
自動割り出し機能
ホールセンサー信号により磁極位置を識別し、巻線通電のコミュテーションシーケンスを作り出すのに対して、
ホールセンサーを使用せず、自動的に磁極位置を識別します。
コギング力
永久磁石モーターの無励磁状態で、永久磁石と電磁鋼板鉄心との間に作用する磁気吸引力のことです。
この磁気力の影響のため、回転モータあるいはリニアモーターが運転するとき、トルク脈動あるいは推力脈動が発生します。
コアレス可動子
シャフトモーターの可動子は単なる空芯コイルで構成されている。電磁鋼板コアを使わないため、固定子との間に磁気吸引力が発生せず、コギング力がありません。
逆起電力定数
シャフトモーター運転の時、鎖交磁束の変化により巻線の両端に発生した電圧は逆起電力と呼ばれています。
逆起電力は移動速度に比例しますので定数となります。
その単位は、[V/m/s]が用いられます。
加速推力
シャフトモーターは、静止状態から指令速度まで又は変速の時、加速あるいは減速のために必要な推力です。
また、この加速推力値はサーボドライバーの容量限度に制約されます。
応答性
電子装置などに於いて、制御システムへの入力信号に対して出力信号が対応する速さのこと。
サーボドライバーの応答性は一般に周波数特性で表示され、その値が高いほど制御システムの動特性がよいです。
位置制御
カスケード制御系に於ける一つのメジャーループであり、目標位置に対して、位置指令が時々刻々変化し、対象負荷の位置がその指令を追いかけて追従する位置決め動作を実行することです。
シャフトモーターの高精度な位置決め運転はリニアエンコーダーの分解能精度に依存しています。
VR型ステッピングモーター
永久磁石を使用せず、ステーターの巻線電流だけによって励磁されるステッピングモーターです。
磁性材料のローター外周およびステーター内面に多数の歯を切った構造になっており、巻線電流によって励磁されたステーター側の歯がローター側の歯との間で発生する吸引力により回転トルクを発生します。
現在、特殊用途以外に使用されていません。
PM型ステッピングモーター
永久磁石と巻線電流とによって励磁されるステッピングモーターで、
ローターに永久磁石を使用し、ステーター巻線の励磁電流による磁界との吸引、反発作用によって回転トルクを発生します。
安価ですがローターへの着磁が細かくできないのでステップ角度は小さくできません。
HB型ステッピングモーター
永久磁石と巻線電流とによって励磁されるステッピングモーターで、
ローターの外周およびステーターの内面に多数の歯を切り、ローターの内部に永久磁石を組み込んだ、VR型とPM型の複合型です。
微少角・高トルク・高精度を特長としたステッピングモーターです。
FA分野や高い位置決め精度を必要とする分野に使用されます。
CW (Clock Wise)
出力軸側から見た回転方向が、時計回りのこと。
CCW (Counter Clock Wise)
出力軸側から見た回転方向が、反時計回りのこと。
2相励磁
2相ステッピングモーターにおいて、常に二つの相に電流を流す励磁方式です。
1相励磁に対して入力は2倍になりますが、出力トルクが大きくダンピング特性が優れているため、現在もっとも多く使われています。
1相励磁
2相ステッピングモーターにおいて、一つの相に電流を流す励磁方式です。
消費電力は少なくなりますが、ダンピング効果が少ないため振動が発生しやすくなります。
1-2相励磁
2相ステッピングモーターにおいて、一つの相と二つの相に交互に電流を流す励磁方式です。
ステップ角度の半分になり振動は少なくなりますが、2相励磁に比べトルクは低くなります。
連続定格
シンクロナスモーターにおいて、連続的に運転出来る仕様です。
ユニポーラ駆動
巻線に対して、一方向だけに電流を流す駆動方式でバイポーラ駆動方式に比べて回路構成が簡単です。
高速域では、ユニポーラ駆動方式の方が高いトルクが得られることがあります。
モノファイラ巻
バイファイラ巻ではない単一巻線。ユニファイラ巻線とも呼ばれています。
巻線抵抗
1相巻線当たりの抵抗値です。
単位はΩを用います。
巻線インダクタンス
1相巻線当たりのインダクタンスの平均値です。
単位はmHを用います。
マイクロステップ駆動
モーター巻線に流す電流を制御することによって、ステップ角度を細分化して高分解能を実現する技術です。
巻線電流が正弦波状になり、又ステップ角度が非常に小さくなるので、ステップ駆動に伴う振動が少なくなり低振動・低騒音も実現できます。
バーニア駆動とも呼ばれています。
ホールディングトルク
定格電圧・電流で励磁し、通電状態で停止しているときに、回転子軸に外部から角度変位を与えた外力に抵抗できるトルクです。
最大静止トルクや保持トルクとも呼ばれています。
プルイントルク
自起動領域内で、所定のパルス周波数で駆動し、負荷に打ち勝って起動出来る最大トルクです。
引き込みトルク、起動トルクとも呼ばれています。
単位としてmN・mを用います。
プルアウトトルク
所定のパルス周波数で、スルー領域において同期運転可能な最大トルクです。
プルアウトトルクを超える負荷条件では同期運転ができず脱調と呼ばれる現象を起こします。
脱出トルクとも呼ばれています。
単位としてmN・mを用います。
ヒステリシス誤差
モーター軸のすべての静止角度における正転時と逆転時との最大角度誤差です。
(「ステッピングモータの用語と定義」日本電機工業会による)
パルスレート
ステッピングモーターの速度を表し、モーターを駆動するための入力信号を単位時間当たりのパルス数で現したものです。
パルス周波数とも呼ばれています。
単位としてpps(Pulse per second)を用います。
また、Hz(Hertz)を用いる場合もあります。
バックラッシュ
伝達機構がもつガタで寸法上のアソビのことです。
減速機付モーターの場合はギヤの咬み合いのバックラッシュがあります。
バイポーラ駆動
モーター巻線に対し正方向および逆方向に電流を流す駆動方式で、
回路構成が複雑ですが、モータの巻線の利用効率が高くなり、低速回転時の出力トルクが高くなる等の利点があります。
バイファイラ巻
同一箇所に並列に巻かれた二重巻線のことです。
バーニア駆動
モーター巻線に流す電流を制御することによって、ステップ角度を細分化して高分解能を実現する技術です。
巻線電流が正弦波状になり、又ステップ角度が非常に小さくなるので、ステップ駆動に伴う振動がなくなり低振動・低騒音も実現できます。
マイクロステップ駆動とも呼ばれています。
同期運転領域
自起動領域を超え、パルス周波数を徐々に上昇させていった場合、
あるいは負荷トルクを増加させていった場合に、回転子が同期を失わずに運転できる領域です。
スルー領域とも呼ばれています。
ディテントトルク
マグネットとコアの間で働く非励磁状態での磁気吸引力のことです。
回転子に永久磁石が使用されている場合に、無励磁状態で外部からトルクを加え、モーターを回転させたときに発生するトルク脈動です。
また、無励磁保持トルク又は残留トルクとも呼ばれています。
定電流駆動方式
モーター巻線に流す電流を一定にする駆動方式です。
定格電圧よりも十分高い電圧をスイッチング回路で細かく切り刻み、モーター巻線に印加し低速回転から高速回転まで電流を一定にする方式です。回路構成が複雑ですが、高速回転時のモーター特性が大幅に改善されます。チョッパー駆動とも呼ばれています。
定電圧駆動方式
電源電圧あるいはモーター巻線に印加した端子間電圧が一定の駆動方式です。
定格電流
定格電圧を印加した時の巻線に流れる電流です。
シャフトモーターの場合、定格推力を出力でき、モーターコイルの温度上昇も仕様に定められた温度を超えない電流値です。
定格電圧
モーターの特性機能を満たす仕様条件で、定格電流を流すのに必要な巻線に印加する電圧です。
短時間定格
シンクロナスモーターにおいて、一定時間運転可能な仕様です。
トルク特性
駆動パルス周波数とプルイントルクやプルアウトトルクとの関係を表す特性曲線です。
プルイントルク特性は起動トルク特性、スターティング特性、またプルアウトトルク特性は脱出トルク特性、スルーイング特性とも呼ばれています。
脱出トルク
所定の駆動パルス周波数で、スルー領域において同期運転可能な最大トルクです。
プルアウトトルクとも呼ばれています。
単位としてmN・mを用います。
立ち上がり時間
指令パルスが印加されてから、ローターがステップ角度に最初に到達するまでの時間を言います。
セットリングタイム
所定の励磁方式により定格電流で励磁した場合に最終の1ステップ応答を測定し、
パルス信号を印加してから、モーターの振動が減衰し、停止角度の±5%に到達するまでの時間を言います。
絶縁耐圧
モーターケースと巻線間で堪え得る最大の電圧と時間のことで、電気用品安全法で下記の様に定められています。
使用電圧30V以下 → AC500V 1分間
使用電圧30~150V → AC1000V 1分間
使用電圧150V以上 → AC1500V 1分間
静止角度誤差
無負荷状態で所定の励磁方式により巻線に定格電流を流して、回転子の任意の一点を出発点として、その点から1ステップずつ回転子を回転させます。
回転子の理論上の位置と実際の位置との差を、ステップごと全周に渡って測定します。
その後、反転させ元の出発点まで測定し、ヒステリシスを含むこの差のプラスとマイナス側の最大値の1/2の値を静止角度誤差と言います。
(「ステッピングモータの用語と定義」日本電機工業会による)
スローアップ・スローダウン
ステッピングモーターの同期運転領域を利用し、高速で駆動する場合、スローアップ/スローダウンの制御方法が用いられます。
加減速制御とも言います。
これには、直線形、指数関数形、S字形などがあります。
ステップ角度
1指令パルス(フルステップ)に対応するローター軸の理論的回転角度です。
モーターの磁極数と相数及び励磁方式により異なります。
使用温度範囲
モーター巻線の耐熱グレード(JIS)に基づくモーターを正常に駆動できる環境温度の範囲を表します。
通常、ステッピングモーターはE種絶縁で、巻線の許容温度は120℃までです。
自起動領域
所定のパルス周波数に同期して起動・停止ができる領域。
最高自起動周波数
無負荷状態で、外部から与えられる駆動パルス周波数に瞬時に同期して動作が可能な最大パルス周波数です。
単位としてpps(Pulse Per Second)を用います。
最高連続応答周波数
無負荷状態に於いて、連続同期運転可能な最大の駆動パルス周波数です。
単位としてpps(Pulse Per Second)を用います。
クローズドループ制御
クローズドループ(閉ループ)とは、位置決め制御方式の一種。
制御装置からの出力信号によって制御された機械の移動量あるいは速度のデータを制御装置にフィードバックし、
入力値と出力値を常に比較し両者を一致させるように全体の操作量を調整する制御です。
共振現象
ステッピングモーターを駆動中、ある特定の駆動周波数(モーター及び機構の固有振動数)において、
急に振動が大きくなり、出力トルクの減少が発生するローターの不安定な運転状態。
乱調現象とも言います。
起動トルク
自起動領域内で、所定のパルス周波数で駆動し、負荷に打ち勝って自起動できる最大トルクです。
プルイントルク、引き込みトルク、起動トルクとも呼ばれています。
単位としてmN・mを用います。
回転数
1分間当たりの回転数で、ステッピングモーターはローター極数と入力パルス周波数により決まります。
単位としてrpm(Revolutions Per Minute)を用います。
回転子イナーシャ
ローター(回転子)の軸に関する慣性モーメントです。
ロータイナーシャとも呼ばれています。
テスト
テストテストテストテストテストテスト
用語
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オープンループ制御
フィードバック・ループがない、指令値の応答に対して開放状態の制御を言います。
ステッピングモーターは、回転子の実際の回転角度と速度信号をフィードバックしない制御が可能なモーターです。
温度上昇
モーターを駆動させた時に発生するモーターの温度上昇分です。
抵抗法(温度によるコイル抵抗値の増加を測定)、外被法(モーターの表面温度を測定)の2種類があり、単位としてK(Kelvin)を用います。